.

月一回掲載。書かない月もあります。

2021年9月

バカンスの間1ヶ月ほど日本に帰ったのち、9月上旬に再びパリに戻ってきた。学校は9月中旬ごろから再開。2年目は1年目のときほど授業がなく、比較的時間にゆとりがある。そのかわり、今年は3つほど作品を書く予定がある。6人のための室内楽、自動演奏ピアノと電子音響、そして大アンサンブル。室内楽作品は2月にプレゾンス音楽祭の枠組みのなかで演奏される予定のもので(会場は学校)、昨年度作曲学生を対象に出品者の公募があって、運良く参加できることになった。とはいえ応募者がとても少なかったらしく、応募した2人がそのまま2人とも選ばれたという噂。ただ貴重な機会であることには変わりないので、楽しみにしている。今年は去年はあまり持って行かなかった、日本語の本をいくつか持ってきた。特に持ってきてよかったと感じているのがいくつかの詩集で、フランス語と格闘している生活の合い間、電車やカフェで目を通すと、日本語の語感やニュアンスがとても新鮮に感じられて面白い。思うに、現代の日本語詩のなかにはある程度、音楽との近さを思わせる作品があって、未だ音楽によって汲み尽くされていない日本語の美的領域がある……などとフランスに来て考えるのはまったく不毛だというわけではなく、室内楽作品のなかにも日本語をいくらか忍ばせてみたりして、楽しんでいる。